焼きダダ茶豆の冷製ポタージュ。

焼きダダ茶豆の冷製ポタージュ。

焼きダダ茶豆の冷製ポタージュ。

 ダダ茶豆は山形県の在来作物の1つで、鶴岡市を中心に江戸時代から栽培されている大豆で、主にエダマメとして利用されています。

 在来作物とは、ある地域で何世代もの農家さん達によって、昔から栽培と種子保存がなされてきた作物です。一般の作物は商業作物と呼ばれ、物流の効率化のため、大量生産・大量流通や機械化に適するように改変された品種のことです。在来作物と商業作物との大きく違うところは、在来作物は通常の流通経路にはなかなか現れないということです。現れても、ごくわずかで、しかも高価になります。そして在来作物は、味も含め個性豊かであり、地域の知的財産でもあり、歴史や文化などを伝承する生き証人であるということです。
 山形県は在来作物が豊富な地域で、日本の野菜文化史を語る上で必ず名前が出てくる元山形大学教授「青葉高」さんもこの地で在来作物の研究をされていたそうです。「北国の野菜風土誌」「野菜-在来品種の系譜」など色々と野菜についての書籍が出版されていますので、興味のある方は読んでみていただくと面白いかもしれません。20年ほど前には「青葉高」さんの業績をもとに、山形大学農学部が山形在来作物研究会を発足。アル・ケッチャーノの奥田シェフとタグを組むなどし、庄内地方の宝・在来作物の保全と積極的な利用を進める活動をしています。日本全土の問題として少子化が進み、大学改革にも効率性が強く求められる中、それに相反したこの取り組みは大成功をおさめ、日本全体の食文化にも大きな影響を与えました。地産地消、スローフード運動などの成功モデルとして今も語られています。
 この料理では、エダマメを茹でずに莢ごとオーブンでじっくり焼いて使用しました。焼くことにより、色目も味もはっきりとするので、ポタージュにしても茶豆の風味をしっかりと味わうことができます。

 この焼きダダ茶豆の冷製ポタージュは、ダダ茶豆の向こうにある先人たちが残してくれたそんな壮大な物語を思い浮かべさせ、今、目の前にある幸せを噛み締めることのできる逸品です。

 

ダダ茶豆/庄内1号

エダマメ「ダダ茶豆・庄内1号」

 ダダ茶豆は山形県の鶴岡市を中心に、江戸時代から栽培されているエダマメです。山形県にたくさんある在来作物の一つで、江戸時代に越後から導入されたエダマメを、庄内の農家さん達が努力を重ねて選抜育成し、現在のダダ茶豆ができたそうです。単にダダ茶豆と言っても20系統ほど存在するそうです。今回栽培したものは「庄内1号」。時期的に一番早く収穫できる品種です。
 この茶豆を枝豆の時期に食べると、少しくすんだ緑色の豆が、莢の中から飛び出してきます。元々茶豆なので、皮の色がくすんでいるのは当然のことですが、それが綺麗でないという理由で、皮を剥いて料理に使う料理人もいますが、栄養素や味が詰まっているので、皮も一緒に食べてほしいものです。

 

天高く マヤ放つ 愛
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イタリアントマト「コストルト・フィオレンティーノ」
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